年頭の思い

今晩は山本です。
高校の漢文の授業で韓愈の雑説「千里の馬は常にあれども伯楽は常にはあらず。」
の名文を習った時の事です。
書き下し文をゆっくりとかみしめる様に読み終えられた先生は
「君たちも社会に出た時に韓愈の嘆きが理解できるだろう。」と仰り、
遠い目でしばし窓の外を見つめておられました。

あれから三十年以上の月日が流れ、
駄馬とののしられたり、鞭うたれながらも生きながらえ、
いつしか私もあの先生のように遠くを見つめるようになっていました。

秦の穆公に仕えた伯楽は千里の馬だけを大切にしたのではなく、
駿馬ではない普通の馬の特性を見抜き、上手に使う方法を考えていたそうです。
指導者のお手本たるゆえんですね。

一応私も指導者の端くれ。
果たして自分はどうだろう?
一つの価値観だけで生徒達を見ていないか?
自分のやり方に固執し、自由な発想をつぶしてないか?
同じ課題を与えたために、劣等感を抱かせるだけで終わった子はいないか?

伯楽の足元にでも近づけたら・・・そう願っています。