これでいい

こんにちは山本です。
うだるような暑さが続き、仁淀川の水位は下がり、水はぬるく濁っています。
夕立ちはなく、地面は乾燥し、ミミズは地中深く潜ってしまいました。
「そろそろ雨が欲しい。」と思っていたら、台風が来そうな気配が・・・
どうも天候が極端すぎて困ります。

2日前の中学生の授業での出来事・・・
ある生徒がリュックの中をまさぐり、慌てて言いました。
「先生、数学のテキストを忘れたので取りに帰ってもいいですか?」
彼は家が近いので、私はそれを許可し、授業を始めました。
しかし、いつまでたっても彼は帰って来ません。
気になり始めた時、男子の一人が言いました。
「最初っからリュックに入っちょったがやないろうか?」
「それは大いにありうる。」とクラスのだれもがうなずきました。

彼は成績優秀で品行方正(私の見てないところではどうだか知りませんが…)な少年です。
しかし、一つだけ欠点があります。
それはうっかりが多いこと。
いつぞやは飲みかけのペットボトルを忘れてお茶を発酵させてしまいました。

そこへ息を切らしながら彼が戻ってきました。
「家にテキストがありませんでした。忘れ物で上がっていませんか?」
その言葉にみんなの期待が膨らみます。
「忘れ物にはないねえ。リュックの中をもう一度調べてみいや。ひょっとしたらあるかもしれんでえ。」
クラス全員の熱い視線が彼のリュックに注がれます。
そして我々の期待通りにテキストはリュックの中から見つかりました。

完璧ではなくどこかかけたところがあるからそこがいい。
欠点があるから人から好かれるし人に寛容になれる。

彼にはこのままでいてほしいと思った事でした。