そんなつもりでは

今晩は山本です。

大学生の時の夏休みにあるセミナーに参加し、山奥でキャンプしたことがあります。
その日の夜、あまりの暑さに寝られなかった私はテントを抜け出し、
キャンプ場の上を通る国道まで散歩に出かけました。
見上げれば宝石箱をひっくり返したように満天の星がきらめいています。
夜空に心を奪われ棒立ちになっていた私は車のけたたましいブレーキ音で現実世界に引き戻されました。
私の数十メートル向こうに車が止まっています。
その車が今度は勢いよくバックしてきました。
そして私の目の前までやってくるなり窓を開け、30代と思しき運転手が大音声で
「何かあったんですかア!!」と聞いてきます。
私はあっけにとられつつも「散歩をしているだけですが・・・」と答えました。
すると運転手は「びっくりするじゃないか!!」と怒声を私にぶつけて
猛スピードで走り去っていきました。

(何故散歩をしていただけなのに怒られないといけないのか!しかも歩道を!)

しばらく腹を立てていましたが、なんとなくあの運転手が大声を出した理由が分かりました。
白い服に白いズボン・・・
如何にも「出たー!」という感じです。
あの運転手は恐怖を打ち消すため大声を出したのでしょう。

運転手が確認しに来なかったら心霊スポットになっていたかもしれません。
それが残念です。