ネギ畑

今晩は山本です。

日高村に来てから毎年、庭の一角に私の父がネギを植えてくれます。
料理を作っている時に何かと便利で家計も助かっています。
でも、ここには娘が花を植えることを望んでいました。
娘が幼いとき我が家は経済的に苦しく、
お金がかかるようなところには連れて行ってあげられず我慢ばかりさせていました。
結果、長じて遠慮深く自分の気持ちを表にしない子になってしまいました。
アパート暮らしから今の庭のある家に移ったとき、
「花を植えたい。」と初めて娘が自分のしたいことを口にしてくれました。

妻は喜び、庭の一角を耕し、肥料を入れ、「何を植えようか?」
と娘と楽しそうに話していたその数日後・・・
仕事から帰ってきた私はネギ畑に変わり果てた花壇を見て驚きました。

妻によると私の留守中に父がやって来て「ねぎを植えたら便利でえいろう。」
と植えてしまったそうです。
父は苗を持っていたので断ろうにも断れなかったそうです。

ネギ畑にショックを受け、娘は「花を植えたい。」と言わなくなりました。
以来、そこには毎年ネギがあります。

もうすぐ子供の日。
我が子たちにもっと好き放題させてあげればよかったと今更ながら思います。