猫の恋

今晩は山本です。
ウチの猫が発情しました。
酔っ払いが嘔吐する時のような苦しげな声で、
ひたすら外に向かってラブコールしています。
しかし、彼女の願いもむなしく、家に居ついたノラネコ達は相手にしません。
その鬱憤を晴らすかのようにあたりかまわず爪を研ぐので壁やふすまがボロボロになってきました。
台所で皿を洗っていると足に絡みついて爪を立ててきます。
猫の恋は本当に厄介です。

20年以上前の話です。
結納の品をもって妻の実家に行きました。
妻の実家は猫屋敷で雌猫が4匹もいました。
その時丁度猫たちは発情期でひっきりなしに鳴いていました。
それにつられて外ではオス猫が鳴いています。
猫たちの大合唱の中、私は妻の両親に「どうか娘さんとの結婚を認めてください。」と
勇気を振り絞って許可を求めました。
外のオス猫と私はその時心がシンクロしていたように思います。
無事に許しを得、儀式のため神棚に向かったところ異変に気が付きました。
夫婦に見立てた2匹の鯛をお供えしてありましたが、夫の方の鯛の胴体がなくなっていました。

猫の恋の時期になるとその時のことを思い出します。