もったいない

今晩は山本です。
母方の祖母は信心深い人でお盆やお彼岸になると念入りに墓掃除をしていました。
お供え物も故人の好みに合わせて朝早くから作っていたと記憶しています。
子供の時、お彼岸には祖母と母、叔母に連れられよく墓掃除を手伝ったものです。
その時に故人の話をよく聞かされました。

学校に持って行く文具品が買えなくて苦労した大叔父、
食料がなくて野草を食べた大叔母、
貧しさゆえに九州に出稼ぎに行き若くして死んだ叔父・・・

今と違って墓場に続く道はきれいに刈られ、彼岸花が毎年見事に咲きそろっていました。
そのせいか、この花を見ると死者が近くで私を見ているような気がします。

今の日本は凋落しつつあるとはいえ、物にあふれ、塾生たちは忘れ物をしても大半は気が付きません。

死者たちはどんな気持ちで見ているだろうかと思います。