赤貧洗うがごとし

今晩は山本です。
題名は、洗い流したように何一つ物がなく
極度に貧しい状態を表す江戸時代の言葉です。
部屋の中に物がないなんて、なんと清々しい事でしょう。
現代の貧乏人の家はものであふれかえっています。
私の部屋は荷物を包んでいた紐、ビニール袋、花瓶、火鉢、
拾ったルアーや餌木・・・いつか使うかもしれないと
ため込んだ物に占領されています。
そこに父が、引き取り手がなかった道具や服を
「お前がいるかと思うて・・・」と持ってきます。
誰も欲しがらない物はやはり私もいらないのでその通りに言うと
父は投げ槍に「要らんかったら捨ててくれ。」と半ば強引に置いていきます。
父にとって、私の家は最終処分場。
物を捨てる罪悪感を押し付けられるのには毎回閉口します。
しかし、袋に入ったまま何十年も着られることがなかったポロシャツを見ていると
どこか寂し気でだんだん哀れに思えてきます。
かといって、あまりにも時代遅れな代物で人前では恥ずかしくて着られません。
「思い切って捨ててしまえ!」とごみ箱へ捨てようとすると・・・
幼い頃から4人の祖父母によって碑文のように心に刻み込まれた呪縛の言葉
「もったいない」が発動し、私の勇気を振り絞った断捨離にブレーキをかけるのです。
こうして作業着が増え、タンスからあふれた衣類が
ますます私の生活空間を奪っていくのでした。