今晩は山本です。
10月31日、ハロウィンの夜・・・
「妻をビックリさせてやろう。」と企みながら帰宅しました。
あらかじめ用意していた白いシーツをかぶり庭から縁側に近づきます。
窓ガラス越しに縁側の向こうを見れば障子が少し開いており、
その奥にスマホをいじっている妻の姿を確認しました。
ドッキリには絶好の条件が整っています。
私は「トリックオアトリート!」と叫ぶ瞬間をワクワクしながら待ちました。
しかし、お化けというのは根気がいるものです。
10分たっても20分たっても気づいてくれません。
30分たったころ、さすがに体が冷え「俺は何をやっているんだろう?」とばかばかしくなりました。
私はシーツをたたみ、玄関の鍵を開けて家の中に入りました。
靴を脱いでいると奥からいいにおいがします。
台所に行くとツガニの塩ゆでがありました。
「これはこれは・・・」私は揉み手をしながら夕食の準備にかかりました。
やはりツガニには酢ミカンです。
左手に持ったブシュカンを手前から奥へ包丁でスパッと切断した刹那、
指先に激痛が走り思わず「ワッ!!」と叫びました。
左手の薬指から血が出ています。
シンクに直径8ミリほどの指の皮が落ちていました。
指って、血管がたくさん通っているんですね。
薬指の根元を右手でしっかり押さえているのに泉が湧き出るように血が出てきます。
あっという間に両手は血で真っ赤に染まりました。
そこへ騒ぎに気付いた妻がやってきて私を見るなり仰天しました。
床に落ちた包丁・・・両手が血まみれの夫・・・
最高の演出です。
こうして「妻をビックリさせる。」というハロウィンの目標は図らずも達成されました。
治療法を検索していて知ることになったのですが、左手の薬指は「愛、誓い、絆」の象徴なのだそうです。
「奥さんに愛想をつかされるなよ。」という天の戒めかもしれません。



