今晩は山本です。
今日、今年最初のアユ釣りをしました。
シャクリでかけたアユをオトリ缶に入れて川に沈め、
昼食を摂りに崖を登って自宅に帰りました。
ついでに洗濯物を干し、皿を洗って川に戻ると
オトリ缶が見当たりません。
金属製なので流されることはないはずです。
ロープをつけずに沈めていたから捨ててあると思って
誰かがとっていったのでしょうか?
いや、中にアユが入っていたから「捨ててある。」
とは思わないはず・・・
やられた!
中学生の時、ルアー釣りが流行りました。
当時、中学生にとってルアーは高価なものでお小遣いをためては
一個、また一個と買い集めていました。
朝の暗い内から仲間とともに南国市から自転車で2時間ほどかけ、
物部川上流の杉田ダム(アンパンマンミュージアム付近)まで足しげく通ったものです。
ある日、友人が変わったデザインのルアーを使っていました。
銀色のボディーに黒い模様が全体に施され、目立たせたいのか隠したいのか
創作の意図がよくわからないルアーでした。
不審に思ってよく見ると模様だと思っていたものは何と、
彼の名前と住所だったのです。
しかもそれ一つではなく持ち物すべてに達筆な字で書かれ、
お経を書き込まれた耳なし芳一の様な異様さを醸し出していました。
何でも彼の御母堂が「そんな高いもん落としたら大変や!」と、
ばぶれる息子を尻目にルアーの一つ一つに開眼供養をするがごとく
油性ペンで書きこんだというのでした。
事の顛末をかたった後、彼は私に力なく
「にゃあ、最悪やろう?」と言って苦笑しました。
私はルアー釣りのスタイリッシュさに憧れていたので
彼の落胆と絶望はいかばかりのものだったかと同情を禁じえませんでした。
しかし、
オトリ缶を盗られてしまった今日、私は彼の御母堂のなさったことは正しかったのだと
40年の時を経て思い知らされたのでした。
いや、しかし、盗っていくような輩は名前を書いたとて盗っていくはず。
そこで、欲しいという気が失せるような・・・
こういうデザインを施し、ふたを開ければ手を「バッチン!」としばくような装置をつけたいと思います。
釣り具メーカーの方、このような商品を作っていただけないものでしょうか?
是非ともご一考を!