今日は山本です。
幼いころよく父親によく言われた言葉があります。
それは「あやかしい」
土佐弁で「幼稚」「ばかばかしい」という意味だと思います。
幼いころの私は馬鹿なことをよくしでかしました。
牛糞に爆竹を突っ込んで点火し、うんこまみれになったり、
台風の時、自転車に帆柱を立てて帆走し、田んぼに突っ込んだり、
家のコンセントに金具を突っ込みショートさせたり・・・よく死ななかったと思います。
親からすると情けなく腹立たしかったことでしょう。
そんなバカ息子が提案する事には全否定で臨みました。
その時多用された言葉が「あやかしい」でした。
私はやがて引っ込み思案の子供となり、いつしか親の顔色を窺うようになっていきました。
時は流れ、親になると今度は自分が我が子に使っていました。
塾で先生の立場にいるので余計に厳しく叱りつけました。
しかし状況は悪くなる一方で息子に自傷行動が出始めたのです。
そこで私は考え直し、息子が好きなことをとことんやらせてみました。
息子は学校からの帰り道、大好きな虫やトカゲを毎日捕まえて来ました。
網や虫籠がないのにセミを素手で8匹も捕まえて来ます。
遠くで聞こえていたセミの鳴き声が近づいてくることで、息子の居場所を知ることができたほどです。
トカゲ達にはエサをやり、洗面器にお湯を張り、入浴させていました。
息子がトカゲ達の頭をなでるとトカゲは気持ちよさそうに目を細めるのでした。
勉強の仕方で「こうすれば効率的なのに」と思う場面はたくさんありました。
例えば英語であれば、同じようなものを100個ほど作っているのです。
「This isはもういいからThat isにしたらどう。」と言いたいのを我慢し、
そのまま放っておきました。
一事が万事そんなやり方なのでテストの点はひどいものでした。
しかし、幸いなことに勉強をすることは好きで、無事に工業系の学校に進みました。
無気力な大学生活を送った私とは対照的に、息子は毎日嬉々として機械をいじっています。